ニュージーランド政府が議会に提出した、警察による路上からの「移動命令(Move-on Orders)」を可能にする犯罪取締法の改正案に対し、公衆衛生や住宅問題の専門家グループ(PHCC)が「最も脆弱な立場にある若者たちのホームレス状態を犯罪化するものだ」として激しい抗議の声を上げています。この法案が可決されると、警察の移動命令に従わない場合、最高2000ドルの罰金または最長3か月の禁錮刑が科されることになります。
専門家らは、路上で寝泊まりしている14歳以上の少年少女らの多くは、家庭環境の悪化や公的支援の不足で行き場を失った結果であり、罰則を科すことは司法システムへの不必要な入り口を作ることになると批判。
一方でポール・ゴールドスミス公務員大臣は、「毎日朝早くから真面目に働く中小企業のオーナーや、地域住民が安心して街を通行できるように、事態がエスカレートする前に警察が介入できる権限が必要だ」と反論しており、治安維持と人権擁護のバランスを巡り、国内で非常に激しい議論が交わされています。
