スウェーデンの家具大手イケア(IKEA)が、ニュージーランド国内、特にホークス・ベイ地方で展開している大規模な商業用林業運営(マツの植林)を巡り、現地住民や農業団体から懸念の声が上がっている問題について、「我々の林業運営には一切隠すことはなく、現地の雇用創出や生物多様性の保護を誇りに思っている」との公式見解を発表しました。
イケアは今月、メディアや地元の農家を実際の保有林2カ所に招待するツアーを行い、透明性の確保に努めています。
地元コミュニティの間では、従来の羊・肉牛の牧場から森林へと土地利用が変化することによる地域の過疎化や雇用の喪失、そして何よりも「森林火災のリスク」への懸念が急速に高まっています。実際に昨年、ポーランガハウ近くにあるイケアの保有林約240ヘクタールが焼失する大規模な火災が発生したことが背景にあります。
ニュージーランド気候変動委員会は、2050年までに国内のさらに90万ヘクタールが森林に転換されると予測しており、これが従来の畜産業の20%を淘汰する可能性があると試算されています。これを受け、ニュージーランド政府(内務省)は、現在は主に火災保険の加入者からの賦課金(レビー)に依存している消防・緊急事態庁(FENZ)の財政基盤を、林業者などの実態に即したより公平な仕組みへと見直すための法改正議論を加速させています。
