国民党が選挙公約として掲げるスーパーマーケット大手フードスタッフスの分割案をめぐり、同社が自ら依頼した専門家の検証結果を公表した。国民党は、パックンセーブをニューワールドやフォースクエアから切り離すことが買い物客の利益になるかを商務委員会に審査させ、利益ありと判断されれば法制化するとしている。報道はRNZ(ニュージーランド放送)の記事に基づく。
政府の依頼でセンス・パートナーズがまとめた分析では、分離後1年目の価格は平均約3.5%下がり、2035年には世帯あたりの年間利益が所得や家族構成に応じて200〜1320ドルに達すると見込む。経済全体の純利益は20年間で29億ドルだ。これに対し、フードスタッフスが依頼した経済コンサルタント会社ハウストンケンプは、5ページの予備的検証で、この試算は「うますぎて信じがたい」と指摘した。現在のスーパーの純利益は売上の2.3%なのに、モデルは売上の3.5%分の利益減を想定しており、「継続的な赤字に耐えられる業界はない」と疑問を呈した。
また、各店舗やブランドが互いに競争していないという前提に「根拠はない」と批判した。フードスタッフスの店舗は個人経営で、パックンセーブがニューワールドやウールワースの顧客を奪うことは実際に起きているという。一方、センス・パートナーズの分析は、元英国競争委員会の主任エコノミスト、ジョン・デービス氏が「印象的な仕事」と評価し、研究機関モツも査読している。
国民党のニコラ・ウィリス氏は「経済学者の意見は分かれうる。だから独立した商務委員会に判断を委ねる」と述べた。NZファーストは審査を待たずに分離を主張し、労働党は卸売部門と小売部門を別々に運営させる案、緑の党は一部店舗を売却させて国営の「キウイマート」を設ける案、ACTは構造的分離に反対する立場で、各党の主張が分かれている。
