ニュージーランド北島タララ地区のパヒアトゥア・メディカルセンターで、9月21日に職員6人が一斉に辞職した。約5000人の患者が利用する診療所で、過酷な業務量と患者の安全への懸念が背景にある。1NEWSがRNZの報道として伝えた。
運営元のタララ・ヘルス・グループでは、この2年間で81人が退職している。職員らは、業務量が危険なほど多く、予約や検査の待ち時間が非常に長いことを訴えてきた。今回辞めたのは、登録看護師のマーク・エマーソン氏ら3人の看護師のほか、勤続15年の採血担当者、勤続21年の事務員、ナース・プラクティショナー(診療看護師)で、ベテランが一度に抜けた形だ。エマーソン氏は「私たちは限界まで働くが、患者にとって安全ではないし、職員の精神面でも安全ではない」と語り、診療所は「圧力鍋」のような状態だったと説明した。決断には「気が重い」一方、問題が全国に知られることに「安堵している」とも述べた。診療所は退職者なしでは「まったく機能しない」という。
数カ月前に急患向けの外来が設けられたが、労災保険(ACC)の手続きなど急患に適さない用件でも患者が訪れているという。エマーソン氏は、地域を見捨てるわけではなく、地域の重要性を理解する他の事業者と協力する用意があると話した。
診療所の契約を管理するプライマリー・ヘルス・オーガニゼーション(PHO)のトニー・ワイ最高経営責任者は、計画があれば懸念に対処できるとしたが、具体的な内容は決まっていないという。患者団体ペイシェント・ボイス・アオテアロアの共同創設者マルコム・マルホランド氏は、タララ・ヘルス・グループで検診を受けた全患者を対象に見直しを行うよう求めた。がんの診断が遅れると患者に悪影響が出るためだ。同氏は、保健相とヘルスNZが介入して契約を打ち切り、地域に合った形を探るべきだと主張し、他の地域でも同様の問題が起きていると警告した。
