ニュージーランドの留学や移住、起業、旅行、就職など総合情報サイト

×

メッセージ

ログインしてください - Please log in

ログインしてください - Please log in

NZの子宮頸がん検診に「機能不全」 自宅採取HPV検査の導入で診断遅れ、提供者「女性を支える体制が整っていなかった」

ニュージーランドの子宮頸がん検診制度について、体制が限界を超えて「深刻な負担」にさらされているとする厳しい報告書がまとまった。NZヘラルドによると、報告書は2023年に導入された自宅採取式HPV(ヒトパピローマウイルス)検査への需要増に、医療体制の増強が追いつかなかったと指摘。ある検診提供機関は「私たちが本来支えるべき女性たちに対し、最初から失敗するように仕組まれていた」と述べ、がんが見つかったにもかかわらずガイドラインで定める期間内に患者が診察を受けられなかった例が複数あったと証言している。

全国子宮頸がん検診の登録システムについても、臨床医から「臨床的に安全とは言えない」との指摘が出た。検診が不足しがちな層を十分に把握できず、マオリ系やパシフィカ系の人々が好むメールやテキストメッセージでの連絡手段にも対応できていなかったという。2018年から2022年にかけて、マオリ女性の子宮頸がんによる死亡率は他のニュージーランド人の2倍以上に上ったとするデータも示された。

一方で、自宅で私的に検査できる自己採取式HPV検査自体は、検診を受けてこなかった層への普及を後押しする「画期的な仕組み」とも評価されている。報告書は、無料の子宮頸がん検診の全国展開(与野党双方が来年の実施を支持)や、ティ・ティリティ(ワイタンギ条約)に基づく共同統治の制度への組み込み、コルポスコピー(精密検査)の資源配分改善などを提言した。サイモン・ブラウン保健相は導入が「拙速だった」と認め、労働党のアイシャ・ベラル議員も婦人科医療の人員不足への対応が必要だとの認識を示している。