アース・サイエンシズ・ニュージーランドは7月31日までに発表した最新の季節予報で、エルニーニョ現象がこの1カ月で大幅に強まっており、今年の春以降ニュージーランドへの影響が本格的に表れ始めるとの見通しを示した。
太平洋赤道域の海洋・大気は依然として明確なエルニーニョの状態にあり、大気の指標は7月として観測史上最も強い値を記録しているという。
同機関は「エルニーニョはまだ初期段階にあり、NZの天候パターンへの影響は今後の予報期間中に本格的に表れると見込まれる」と説明。今後3カ月にかけて、エルニーニョの特徴である持続的な西風が強まる見通しで、今回の現象が「非常に強い」強度に達するか、それを上回る確率は約90%とされる。ピークは2026~27年の夏に到来する見込みで、実現すれば1972年、1982年、1991年、1997年、2015年と並ぶ、過去最強クラスのエルニーニョとなる可能性があるという。
予想される天候の地域差も大きい。北島の広い範囲と両島の東部では降水量が平年を下回る一方、南島西海岸から南部にかけては平年より多雨となる見込みで、春が進むにつれて大雨や強風のリスクが高まるという。同機関は「この1年、北からの大雨がNZを何度も襲ったが、その頻度はここ数カ月で既に減少しており、この傾向は今後も続く。大雨の主な脅威は今後、南島の西部・南部へと移る」と説明した。
8~10月の気温は全国的に平年並みか平年より高くなる見込みだが、これは「一貫した温暖な天候」を意味するわけではなく、冬から春にかけて寒波が発生する可能性は引き続きあるとし、強い西風により気温の変動幅も大きくなるとした。降水量の少なさは水資源にも影響し、両島の北部・東部や北島西部、南島北部で土壌水分や河川流量が平年並みか平年を下回ると予測。地下水の涵養が制限され、農業など水に依存する分野に課題をもたらす可能性があるとしている。
