ニュージーランド南島に停滞していた「大規模な冬の嵐」が8月26日から27日にかけて本格化し、内陸部の大雪と西海岸の記録的な大雨で交通網に大きな影響が出ている。前日にメットサービス(気象局)が予告していた荒天が、現実のものとなった形だ。
NZTA(交通局)によると、クライストチャーチと西海岸を結ぶ国道73号は、積雪と落石のためスプリングフィールドからオティラの区間が通行止めとなった。同区間では最大20cm、リンディス峠の頂上付近でも15cm程度の積雪が予想されている。テアナウとミルフォード・サウンドを結ぶ国道94号も雪崩の危険から閉鎖され、木曜以降も復旧の見通しは立っていない。アーサーズ峠、ポーターズ峠、ルイス峠、クラウンレンジ道路にも道路積雪警報が出された。西海岸のウェストランド地区では山間部で450mm近い大雨警報が続き、国道6号の路面冠水や南ダニーデンの国道1号の浸水も報告された。カンタベリーの河川は金曜にかけて増水が見込まれ、積雪による倒木・停電や家畜への影響も懸念されている。
一方、北島のオークランドでは27日朝、濃い霧が空港を覆い、少なくとも36便が欠航・遅延した。気象当局は「車には非常用の荷物(ゴーバッグ)を積んでおくべきだ」と異例の呼びかけを行い、内陸部や峠越えの移動は状況が落ち着くまで見合わせるよう促している。嵐は今後ゆっくり勢力を弱めながらニュージーランド中部へ移動し、南島は西寄りの風に変わってにわか雨が続く見通し。気象専門家は、記録的な規模になるとみられるエルニーニョの影響で、週末以降は一転して乾燥した強風の天気になる可能性も指摘している。
