太平洋で観測史上最強クラスのエルニーニョ現象が急速に発達しており、ニュージーランドの春は北島を中心に暖かく乾燥し、風の強い日が多くなる見通しだ。アース・サイエンシズNZ(旧NIWA/MetService)が9月2日に発表した季節予報によると、エルニーニョは真冬以降に大きく強まり、9月初めに「非常に強い」段階に達する見込みで、ピークは晩春から初夏になるとみられる。強さは1997年の大規模エルニーニョに匹敵するという。
予報では、活発な西風と平年以上の強風、気温の変動の大きさが特徴になるとされる。気温は北島の東部・北部で平年より高くなる可能性が高く(確率50%)、降水量は両島の北部・東部で平年を下回りやすい。一方、南島西部は平年より雨が多くなる可能性が高い(確率60%)。北は乾き、南は荒れるという東西・南北で対照的なパターンとなり、大雨のリスクはタスマン海や南極海から南部・西部に及びやすい。
乾いた冬が続いた後だけに、当局は「今が備えの時」と呼びかけ、水をどこから確保するか計画を立てるよう促している。水に依存する農業などの分野では、干ばつや土壌の乾燥が課題になりそうだ。ただし暖かい春でも一時的な寒の戻りはあり得るとされる。南島やタスマン海では海洋熱波が続いており、より深刻な影響は2026〜27年の夏に現れると予想されている。
