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【2026年最新版】誰でも買える?ニュージーランドの不動産規制と「183日の壁」

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寄稿:Hiroko Jenny(Harcourts コンサルタント)

寄稿:Hiroko Jenny(Harcourts コンサルタント)

 

日本の不動産は、外国人でも日本人と同様に購入・所有ができ、国籍や在留資格(ビザ)の有無は原則として不問だという。円安も手伝って、外国人による不動産購入は、実際盛んな様子だ。日本だけでなく、アメリカ、マレーシア、ドイツ、フランス等も今のところ外国人による不動産購入の規制は緩いらしい。

一方、ニュージーランド(以下NZ)の不動産は、外国人に対して厳しい規制を設けている。

「滞在許可」と「居住権」の大きな違い

念の為、留学や就労、ワーキングホリデー等でNZに滞在している人達も皆、ここでは外国人となる。前述のビザ保持者達は、法的に長期滞在しているというだけのことであって、特別扱いされることはない。滞在許可と居住権(residence class visa)の違いである。

また、後ほど解説するが、例え永住者であったとしても、油断はできないのでご注意を。

基本は「新築」のみ。厳しいOIOの許可基準

この国では、基本的に外国人は既存物件を購入することができない。購入できる不動産は、計画段階から完成前までの新築のみでOIO(Overseas Investment Office)の許可が必須となる。

また、アパートメントの様な集合住宅であれば、20戸以上でExemption Certificate(デベロッパーが外国人に購入できる様OIOから事前に取得する免除許可証)を持っている物件であれば、外国人でも完成後物件を持ち続けることが許される。このExemption Certificateが無い場合は、完成後の転売が義務付けられている。

外国人に課される「60%」と「投資目的」のルール

ここで時々勘違いされる方もいらっしゃるのだが、この法律は20戸以上のアパートメントを外国人が一棟丸々買えるという意味ではなく、20戸以上ある集合住宅であれば外国人でも1戸から購入できるということ。そしてそのアパートメントで外国人が所有を許されるのは全ユニットの60%までと上限も設けられている。

また、外国人はあくまで投資物件として購入することになるので、完成後は賃貸に出す必要がある。つまり、自分で住んだり、別荘として使うことはできない。あくまで外国人大家としてその物件を持つことが許されるまでだ。

『だったら自分で買って自分に貸せば良いのでしょう?』と考える方もいらっしゃいるが、セルフリースはNGとなっている。つまり、この国にとって利益とならないのであれば、外国人に不動産を売らないという方針なのだ。

一方、商業物件であれば外国人でも敷居は低いのだが、ホテルユニット等を購入できたとしても、オーナーがそこに滞在できるのはせいぜい年に30日までが限度、各ホテルとの契約によってはそれより短いこともある。

居住権があっても立ちはだかる「183日の壁」

では、NZの居住権を持っていれば、NZ人同様に経済力さえあれば何でも買えるのかというと、必ずしもそうとは限らない。まずは居住権を持ちながら、この国の一般居住者(Ordinarily resident)になっている必要があるのだ。

一般居住者とは居住権を持つ納税者で過去1年間遡って183日以上NZに居住している人々のこと。もし居住権を持った上でこの国に住み始めて1年に満たずして物件を購入するのであれば、この先一般居住者になることを宣誓してOIOから許可を取る必要がある。

もし取得した居住権が永住権になっている場合、NZの永住権は基本失効することはない。その後何年国外に住んでいたとしても、いつでもNZに戻って来ることはできる。但し、NZを離れていた期間が長く一般居住者になっていない場合、不動産購入にはOIOコンセントが必要だ。

要約すると居住権・永住権を持っていても、不動産購入には年間183日以上NZに居住している一般居住者である必要があり、NZに住み始めて1年に満たない場合はOIOコンセントが必要ということ。

【2026年最新】AIPビザ(ゴールデンビザ)による規制緩和

但し、例外的にAIP(Active Investor Plus)ビザ、通称ゴールデンビザと呼ばれるカテゴリーで居住権を取得している方達に限っては、本年2026年3月6日より、一般居住者になる必要なくOIOの許可が下りれば$500万以上の不動産をご自身の為の住居として購入することが出来る様になった。

そもそもAIPビザ保持者は$500万~$1000万以上の投資をしてくれるわけだから、NZにとってはありがたい存在。OIOの申請から受理までにかかる時間も5営業日程度とNZにしては異例のスピーディな対応をしている。

逆に言えば、これだけ財力があっても一般居住者にならないと不動産を購入できなかったというこれまでの規制が、富裕層のNZ居住権申請における足枷となっていたわけだ。一般人には手が出せない$500万ドル以上の物件に限定することで、いたずらにNZ不動産価格を混乱させることも無いだろうというのが政府の狙い。

動き出す富裕層と、特別な権利を持つ国々

世界的に不安定な情勢が続いている中、地政学的に恵まれたNZが、安全を確保したい富裕層の目にどれだけ留まるのか、興味深いところだ。

2026年3月11日現在、NZ移民局には新しい体制下で609件のAIP申請を受け付けている。内487件のAIPビザ申請は原則承認されており、219件は既に居住権が付与されているとのこと。

蛇足だが、AIPビザが無くとも2026年3月現在、OIOコンセントすら必要なく居住義務不要でNZ国民と同様にNZの不動産を購入する権利を有している人達がいる。NZと自由貿易協定を結んでいるオーストラリア人とシンガポール人がそれ。NZに移住したい人達からすると、この両国民は生まれながらにして$500万ドル持っている様なものだが、本人達にそういう意識があるのかはまた別の話なのかもしれない。

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複雑な規制を正しく理解することが、NZでの資産形成・生活の第一歩です。ぜひこの機会をご活用ください。

<寄稿者プロフィール>

Hiroko Jenny(Harcourts コンサルタント)

Sales & Marketing Consultant – Licensed (REAA) 2008

1994年よりNZでカスタマーサービスに従事し、2013年より不動産コンサルタントへ転身。分かりやすい言葉でNZ不動産を読み解かせる寄稿多数。

M +64 21 117 0291

P +64 9 486 8251

E hiroko.jenny@harcourts.co.nz

W ブログ (Japanese & English)

※下記の画像は、2026年末 完成予定York House, Parnell。気になる方はHirokoまでご連絡ください。

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