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第5回 海外で何かしたい。でも、何をしたらいいかわからない人へ

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第5回 海外で何かしたい。でも、何をしたらいいかわからない人へ

第1回で書いた通り、僕はニュージーランドに来たとき、明確な「やりたいこと」なんて何もありませんでした。ただ、就職さえできれば何とかなるだろう、という程度の気持ちでした。今回は、そんな「何をしたらいいかわからない」人に向けて、僕なりに感じてきたことを書いてみます。

チャンスをつかむための「備え」

「掲示板を買わないか?」と声をかけてもらったとき、僕はそれを買うだけの資金を持っていました。それは、会社を辞めたときの退職金があったからです。正直に言えば、もしあのとき手元にお金がなければ、せっかく話をもらっても「面白そうですね」で終わっていたかもしれません。

これは単に「資金力の話」で終わらせるつもりはありません。あの話が来たのは、日頃の付き合いの中で、社長さんが「テリーになら」と声をかけてくれたからでもあります。つまり、いざという時に動けるだけの資金の余力と同じくらい、声をかけてもらえる関係性を普段から築いておくことも大事なのだと思います。完璧な準備はいらないです。それでも、チャンスが来たときに一歩踏み出せるだけの、最低限の備えは持っておいたほうがいいのです。

チャンスって、突然来る。

「来年の4月15日にチャンスが来ますから、それまでに準備しておいてください」

なんて誰も教えてくれません(笑)。チャンスを探すことも大事だけれど、チャンスが来たときにつかめる状態にしておくことも大事なんだと思います。

両方のロープを、同時には握らない

「何がしたいかわからない」まま動くのは、正直、怖いです。だからこそ僕は「やる」と決めたときは、それまでのしがらみをすべて手放すようにしています。今いる岸のロープを握ったまま、対岸のロープもつかもうとすると、結局どちらの岸にも本気で立てないと思うんです。やると決めたなら、今のロープは手放す覚悟でやる。

もちろん、これは「海外で何かするなら今すぐ会社を辞めろ」という意味ではありません。副業から始めたっていいし、日本にいながら海外を相手に仕事をしたっていい。むしろ最初は小さく試した方がいいこともあります。

ただ、本当に「対岸へ行く」と決める瞬間が来たなら、いつまでも元の岸に戻ることばかり考えていては前へ進めない。僕自身は、人生のステージを変えるとき、そんな気持ちでやってきました。

僕はいつも、「すべてを知ってから一歩踏み出す」のでは遅すぎると思っています。わからないことがあっても、やると決めたらまず動く。

ただし、これは無謀に飛び込むという意味ではありません。最悪の場合にどこまで損を許容できるのか、うまくいかなかったら別の方法に切り替えられるのか。そういうことは考えておきます。

退路を断つことと、リスクを考えないことは別です。

覚悟は決める。でも無謀にはならない。僕はそんなふうに考えています。

「自分には何もない」と決めつけない

そして最後に、今「海外で何かしたいけど、何をしたらいいかわからない」と足踏みしている人に伝えたいことがあります。

これまで生きてきた中で身につけたこと、仕事で経験したこと、趣味で詳しくなったこと。自分では大したことがないと思っていても、それはすべて自分の中に蓄積されています。

第3回でも書きましたが、自分にとっての「当たり前」は、自分ではなかなか価値に気づけません。

ほんの少し人より詳しいことでもいい。長く続けてきたことでもいい。好きで調べ続けていることでもいい。

「これ、海外と組み合わせたら何かできないかな?」

と一度考えてみてください。

そしてもう一つ、僕がおすすめしたいのは、自分が興味を持っている世界で、少し先を歩いている人に会ってみることです。

成功した大物経営者でなくていいんです。自分より2〜3歩先を歩いている人で十分です。

「どうやって最初の一歩を踏み出したんですか?」

「最初のお客さんはどうやって見つけたんですか?」

「やってみて一番大変だったことは何ですか?」

そんな話を聞くだけでも、自分の中にぼんやりとあったものが、少しずつ形になってくることがあります。

僕自身、明確なビジョンなんて何もありませんでした。

それでもある日、「掲示板を買わないか?」という話がやってきた。

人生を変えるきっかけって、案外そんなふうに突然やってくるものなのかもしれません。

だから、何をしたらいいかわからないからといって、焦って答えを出す必要はないと思います。

自分がこれまでやってきたことを見直してみる。少し先を歩く人に会ってみる。知らない世界を覗いてみる。そして、チャンスが来たときに動けるよう、少しだけ準備しておく。

そして、本当に「やる」と決めた瞬間が来たら、今いる岸のロープを手放してみる。

僕は、そうやってここまで来ました。

何をしたらいいかわからないなら、無理に今すぐ答えを出さなくてもいいと思います。まずは、自分の中にある「当たり前」を見直してみる。少し先を歩く誰かに会ってみる。知らない世界を覗いてみる。そして、いつチャンスが来ても動けるように、少しだけ準備しておく。それだけです。

海外で何かやってみたい、日本にいながら海外を相手に仕事をしてみたい、海外移住や起業を考えている。でも「自分の場合は何ができるんだろう?」「英語ができないのにいいのかな?」と思っている方は、お気軽にご相談ください。
テリー野澤:terry@nzdaisuki.com