ウェリントン中心部で中国政府が計画する新大使館の建設プロジェクトが、新たなつまずきに直面している。中国政府は2014年、フードスタッフズ社からウェリントン中心部の1ヘクタールの土地を約1600万ドルで取得し、開発許可も2028年まで有効となっている。完成すればニュージーランド国内で最大の外国公館となる予定だが、着工は長年にわたり遅れてきた。
情報公開請求で開示された文書により、建設を認める二国間協定がすでに失効していたことが明らかになった。外務貿易省(MFAT)は協定を延長するかどうかについて明言を避けており、計画の先行きに新たな不透明感が生じている。建設が遅れてきた背景には、敷地の地下を通る大型の排水管(人が立って通れるほどの太さがあるとされる)を巡る、大使館側のセキュリティ上の懸念があると報じられている。
この状況は、ニュージーランド安全情報局(NZSIS)が2026年の年次報告書で、中国による「大規模な」スパイ活動を国内で検知したと明らかにした直後というタイミングでもある。巨大大使館構想を巡っては、安全保障上のリスクを指摘する専門家の声も上がっており、政府の判断が注目されている。
