4年近く3人の子どもを連れて逃亡し、2025年9月に警察との銃撃戦の末に死亡したトム・フィリップス被告について、シモン・ムーア判事(勅選弁護士)による公開調査の報告書が9月15日に公表され、事件の新たな経緯が明らかになった。被告は2021年12月に子どもたちを連れて雲隠れした後もたびたび実家周辺に姿を見せていたとされ、報告書によると2022年に接触した際、父ネビルさんに「警察には生きて捕まらない」と語り、両親は翌日この発言を警察に通報していた。
ネビルさんは2023年7~8月、農場を訪れた刑事らにこの警告を伝えた。捜査責任者は調査で、この情報が被告のリスク評価を「大きく変えた」と証言し、以降の捜索は特殊部隊(武装対応班・特殊戦術班)の同行なしには実施されなくなったという。さらに監視カメラには、同年8月1日午後9時半ごろ、スコープとサイレンサー付きライフルを携えた被告が実家の牛舎付近に現れた様子が記録されていた。
報告書は、家族による再三の懸念表明が警察やオレンガ・タマリキ(児童保護機関)によって軽視・放置され、対応の遅れにつながったと結論づけている。2021年9月の最初の失踪以降、家族の警告が生かされないまま事件は長期化し、最終的に2025年9月の銃撃戦で被告が死亡する結末を迎えた。
