南島クイーンズタウンのヘリコプター会社「ヘリコプター・ライン」が、娯楽目的で捕獲されたクレイフィッシュ(イセエビの一種)を高級観光ツアーの一部として違法に販売したとして、9月29日にクイーンズタウン地方裁判所で有罪判決を受けた。同社は漁業法に基づく無許可捕獲の4件の罪状を認めており、1件あたり3000ドル、計1万2000ドルの罰金が科された。さらに裁判所は、犯行に使われたエアバスAS350ヘリコプター2機(それぞれ100万ドル超相当)を国に没収するよう命じた。
問題となったのは、市内の高級ホテル「ザ・リーズ・ホテル」が提供していたプレミアムパッケージ「ジ・アルティメット・ヘリ・クレイフィッシュ・ダイニング・エクスペリエンス」。宿泊客をヘリで南アルプス上空から西海岸の人里離れた浜辺へ運び、ダイバーが捕った生きたクレイフィッシュを持ち帰ってホテルで調理するという内容で、料金は1日4650ドルから7750ドルだった。ニュージーランドでは、魚介類を販売するには商業漁業の許可が必要となる。
ニュージーランド漁業局によると、同社は漁業監督官から書面でこのツアーの中止を指示されていたにもかかわらず営業を続けていた。その後の定期検査で、ホテルから「ヘリ・クレイフィッシュ」と表示された複数のクレイフィッシュが見つかったという。同局のギャレス・ジェイ南部地域マネジャーは「違法漁業は共有資源である漁業の持続可能性を脅かし、正当な事業者の利益を損なう」と述べた。
この件ではすでに、ホテル側が2025年7月に2万2000ドルの罰金を、実際に捕獲していたダイバーの男性も8月に3750ドルの罰金を科されている。男性は1回につき娯楽漁業の上限である6匹を捕り、現金800ドルを受け取っていた。ヘリコプター・ライン社は「農業省(MPI)の助言を誤って解釈したことによる意図しない法令違反」と説明し、ツアーはすでに廃止したとしている。同社は機体の没収について、裁判所に救済を申し立てているという。
