ニュージーランドで燃料価格の上昇が止まらない。1NEWSによると、9月初めからの約4週間で、レギュラー(91)とディーゼルの全国平均価格はそれぞれ1リットルあたり3.30ドルと3.04ドルまで上がり、上げ幅は約30セントに達した。中東情勢の混乱が続いていることが背景にあり、Stuffも「またも30セントの上昇」と報じている。イランを巡る紛争が始まる前は91が2.55ドル前後だったため、上昇幅は70セント以上に及ぶ。
燃料小売大手ワイトモの最高経営責任者(CEO)サイモン・パーハム氏は、8月初めから価格の変動が再び激しくなり、91が約25セント、ディーゼルが約35セント上がったと説明する。「3ドルは心理的な壁で、これを超えると需要が減り始め、販売量も落ちる」と述べた。「20ドルで買える量が1カ月前と違うので、人々は手持ちの分でやりくりし、代替手段を探すか、家にとどまっている」という。オークランドでは、バスを使う機会を増やしたという運転手や、週に約120ドルだった給油代がさらに膨らむと嘆く女性の声も紹介された。
物流業界への影響も大きい。全国運送業協会のジェームズ・スミス最高執行責任者は、供給不足の兆しはなく、マースデン・ポイントの備蓄が「衝撃を和らげる緩衝材」になっているとしつつ、輸入燃料に頼る以上、原油高の影響は避けられないと指摘した。スーパーの商品補充や牛乳の集荷は止められないため、コストは業界が吸収することになるという。
先行きについて、パーハム氏は中東情勢が変わらない限り価格は「11月まで」続く可能性があるとみる。スミス氏も、北半球の冬に向けて暖房用の需要が高まるため、ディーゼルの値下がりは当面期待しにくいと話す。政府は価格動向を注視しているものの、現時点では家計への追加支援は必要ないとの立場だ。ラクソン首相は、週50ドルの就労税額控除の継続や走行距離に応じた経費の単価据え置きなど、既存の支援策を挙げた。
