ニュージーランド経済研究所(NZIER)が6月3日に発表した四半期経済予測によると、2026年初頭に見られていた景気回復の兆しが、中東情勢の緊迫化に伴う「世界的な燃料危機」によって停滞を余儀なくされています。
これまでニュージーランド経済は、金利引き下げなどを背景に、不動産市場や小売、ビジネス投資の面で底堅い動きを見せていました。しかし、原油・軽油価格の急騰が直撃したことで、企業や家庭の信頼感が急激に悪化。消費者や企業は支出や雇用、投資に対して一気に慎重な姿勢へと転じています。企業の景況感も大きく冷え込んでおり、需要の弱さがコスト上昇分を価格転嫁する際の最大の障壁となっています。
また、3月期に3.1%だった年間消費者物価指数(CPI)は、この燃料価格の高騰により、6月期には中央銀行の目標枠(1〜3%)を大幅に上回る4%超へ跳ね上がる見通しです。NZIERは、この燃料危機が他分野の物価や賃金に波及するのを防ぐため、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が7月にも金融引き締め(利上げ)サイクルを開始せざるを得ないと予測しています。
