エア・ニュージーランドは8月28日、2026年6月期の通期決算を発表し、税引き前損益が3億3600万ドル(NZドル)の赤字に転落したと明らかにした。税引き後の純損失は2億4200万ドル、総収入は70億ドルだった。前年は税引き前で1億6400万ドルの黒字を確保しており、大幅な悪化となる。配当は見送られた。政府が株式の過半を保有する同社にとって、厳しい内容が続いている。
赤字の主因は、ジェット燃料価格の高騰、エンジンの供給不足による機体の地上待機、航空システム関連費用、そして整備費の増加である。2026年度は「整備のピーク年」にあたり、為替変動を除いた整備費は前年比で1億3900万ドル増加した。リースしたエンジンの追加整備費なども重荷となった。営業費用全体は11.8%増え、燃料以外の営業費も10%(4億3800万ドル)膨らんだ。一方、旅客収入は61億ドルと4.8%増加したが、貨物収入は0.6%減の4億8400万ドルにとどまった。
明るい材料もある。定時運航率は前年の77.5%から、2026年度下期には84%まで回復した。同社は年間1億3500万ドルの追加コスト削減策を特定しており、2027年度から効果が出るとしている。会社側は2027年度を「移行と回復の年」と位置づけ、運航面の改善は続くものの、高止まりする燃料価格が収益を圧迫するとの見通しを示した。生活費高騰で旅行需要にも不透明感が漂うなか、経営再建の道のりはなお険しい。
