ニュージーランド最大の貨物港であるタウランガ港(北島ベイ・オブ・プレンティ)の拡張計画「ステラ・パッセージ開発」が7日、政府の「ファストトラック(迅速承認)法」に基づく独立専門家パネルの審査を経て、条件付きで認可された。港湾会社が長年求めてきた大型投資に、ようやくゴーサインが出た形だ。
計画では、サルファー・ポイントのコンテナ用岸壁を385メートル、マウント・マウンガヌイ側の埠頭を315メートル延伸する。あわせて既存の貨物置き場を岸壁用地に転用し、新しい埠頭の背後を埋め立てるほか、航路の海底をおよそ150万立方メートル浚渫する。これにより港の取扱能力はほぼ倍増する見込みだ。
この事業は資源管理法(RMA)の通常手続きや環境裁判所での審理に約7年を費やし、2021年のコロナ対応の迅速承認申請も一度は却下された。今年1月に改めてファストトラック申請が行われ、専門家パネル設置から約5カ月で結論に至った。インフラ担当のクリス・ビショップ大臣は「現在の埠頭はコンテナ処理能力の限界、船舶の混雑、施設の老朽化に制約されている」と指摘。港湾会社の最高財務責任者サイモン・ケベル氏は「国の将来の物流の伸びを支える極めて重要な戦略的インフラだ」と歓迎した。
タウランガ港は国内貨物の約3分の1、コンテナ輸出のほぼ半分を扱い、乳製品輸出の約7割、牛・羊肉の約65%、キウイフルーツの約9割が同港を経由する。一方、地元のハプ(準部族)やマラエは開発が港湾環境に与える影響を懸念し、事業が進む場合の補償を求めてきた経緯があり、浚渫や埋め立てに対する環境面の批判は残る。
