ニュージーランドの首都ウェリントンにあるウェリントン病院の救急外来(ER)で、今月、診察までに24時間以上待たされた患者がいたことが分かった。公共放送RNZが病院関係者への取材で報じ、1NEWSなどが伝えた。
ニュージーランド看護協会(NZNO)の現場代表を務める看護師は、報復を恐れるとして匿名を条件に取材に応じ、8月17日(月)の夜勤では、病院が逼迫度の最も高い「コードレッド」に何度も引き上げられたと証言した。夕方に来院した男性は翌朝6時ごろまで入院できず、「待合室で眠り込んで顔から倒れ込み、けがの有無を確認するために中へ通された」のが唯一の理由だったという。最近のER待ち時間は長いときで24時間に達し、直近のピークでも18時間だった。同じ夜には、精神科の患者がトイレに立てこもって自傷し、来院した人物が「職員を殺す」と脅して警備員に暴行する事態も起きた。警察は午後11時半に出動し、1人を条件違反で逮捕したと認めている。看護師は「病棟が満床で行き場がなく、少なくとも11人の患者を廊下で診ていた。ひどい日には廊下に24人ということもある」と語った。
ヘルスNZ(保健当局)は「冬の極度の繁忙期にあり、非常に長い待ち時間は複雑な事情によるもので、大半の患者の経験ではない」と説明。ただ、RNZが確認した内部文書では、8月初旬の時点で一部患者の待ち時間が24時間を超え、病床不足を理由に6時間超の待機が多発していたと記されていた。全国の病院には「救急患者の95%を6時間以内に入院・退院・転院させる」という目標があるが、ウェリントンを含むキャピタル・アンド・コースト地区は今年1〜3月に57.6%しか達成できなかった。同ERでは看護師の欠員が27.1人分あり、今後数カ月で18人が加わる見込みだという。サイモン・ブラウン保健相は「現状は容認できない。国内で最も成績の低いERの一つであり続けている」と述べた。
