オークランドのスターシップ小児病院が、看護師不足を理由に一部の小児がん治療の日程を延期していたことが、ヘルスNZ(保健当局)の説明で分かった。同院の小児血液・腫瘍科は、需要の高まりと症例の複雑化のなかで人員不足に対応しているという。
同院のグレッグ・ウィリアムズ医師は、安全に、かつ受け入れ能力の範囲で適切な時期に医療を提供するために一部を延期したとし、「軽い判断ではなく、臨床上の必要性に基づく」と説明した。経験豊富な看護師と新卒看護師の採用を急いでいるとして、家族に対し子どもたちが必要なケアを受けられると強調した。
シメオン・ブラウン保健相の事務所は、がん治療が中断された子どもや治療を受けられなかった子どもはおらず、数回の化学療法が数日(最長でも7日以内)遅れただけだと説明した。骨髄移植2件も日程が少しずれたが、いずれも実施される予定という。オークランド以外の患者2人はクライストチャーチに移送されて評価を受けたが、これは全国の小児がんネットワークの仕組みどおりだとしている。ヘルスNZは採用凍結はなく、欠員は育児休業や退職による自然減だと述べ、小児腫瘍は専門性が高く、新卒を直接配置できない場合もあると説明した。
これに対し、労働党のアイェシャ・ヴェラル保健担当報道官は、事態の深刻さを示すものだと批判した。政府は2年間にわたり採用凍結を否定しているが、看護師からは深刻な人手不足や欠員補充の不許可が報告されていると指摘し、労働党は凍結を終わらせ、資格を持つ新卒看護師全員の就職を保証すると訴えている。小児がん財団のモニカ・ブリッグス代表は、現場の厳しい状況に理解を示し、家族への実務面・精神面の支援を続けるとした。11月7日の総選挙を前に、医療人材が争点のひとつとなっている。
