11月7日の総選挙に向け、ACT党は10月11日、財政計画「Cut the Waste, Grow the Country(無駄を削り、国を成長させる)」を発表した。新たな税は導入せずに歳出を削減し、政府債務を124億ドル減らすとしている。
柱となるのは、国民年金(NZスーパーアニュエーション)の受給開始年齢を毎年3か月ずつ引き上げる案だ。体力を要する仕事に長く就いてきた人への配慮措置も設けるという。このほか、障害者給付の支出を4年間で6億5300万ドル削減し、独立した医療審査と既存受給者の再審査を導入する。年間の運営予算枠を4億ドル減らし、海外援助や間接部門の経費を縮小、複数の省庁を廃止し、移民の給付アクセスを5年間制限する方針も示した。一方で、キウイセーバーの運用益への課税廃止や、暗号資産・慈善寄付に関する減税も盛り込んだ。
デービッド・シーモア党首は「政府債務の利払いが1時間当たり100万ドルを超える今、ゆっくり節約することを美徳にすべきではない」と述べ、借金を次世代に回すのは「不道徳」だと訴えた。
同日朝のTVNZ番組「Q+A」の財政討論では、与党ナショナル党のニコラ・ウィリス財務相と労働党のバーバラ・エドモンズ氏が、退職・年金制度について超党派で合意する枠組みを作ることで一致したと報じられた。ウィリス氏は、経済見通しが3年前の予測を下回っているとの指摘に対し、関税戦争や原油ショックを挙げて反論。エドモンズ氏は若者の不完全就業率が37%に達していると述べた。日曜日は主要各党が一斉に選挙運動を展開し、ナショナル党は高校でのYear 11修了の義務化、労働党は学校給食制度の復活、緑の党は若者向け雇用保証を打ち出した。選挙戦は生活費と将来の年金・財政をめぐる論戦が一段と熱を帯びている。
