ニュージーランド・ファースト党がSNSで公開した広告をめぐり、選挙戦が荒れている。広告では、同党候補で元国防相のロン・マーク氏が、多様性・公平性・包摂性(DEI)の方針は「行き過ぎた」と述べ、サモア沖で起きた海軍艦Manawanuiの沈没を「その証拠だ」と語っている。1News、Stuff、NZヘラルドが10月28日に報じた。
党首のウィンストン・ピーターズ氏はこの広告を擁護し、艦長のイボンヌ・グレイ中佐がDEI施策のもとで採用されたことは「火を見るより明らかだ」と主張した。根拠を問われると「ある」と答え、有能な女性に反対しているわけではないが、この件では資格が足りなかったとの趣旨を述べた。一方、マーク氏は広告が性差別的だという指摘に不快感を示し、むしろ「特定の判断を下した男性たち」に目を向けるべきだと語り、党首との間で温度差もにじんだ。報道では、ピーターズ氏の主張を裏付ける証拠は示されていない。
国民党のクリストファー・ラクソン党首は、マーク氏について「ピート・ヘグセス(米国防長官)をまねようとしているようだ」と皮肉った。ただし、自身が率いる政権でマーク氏を国防相に起用する可能性は排除しなかった。
また、新党オポチュニティのキウレ・ウォン党首は、ピーターズ氏がこの広告を擁護したことで、NZファーストとの連立を排除することが「真剣に検討すべき選択肢になった」と述べた。ピーターズ氏はX(旧ツイッター)で反論し、同党を一蹴している。月曜に公表された世論調査では、NZファーストが10%と存在感を高めており、連立の組み合わせを左右する可能性があるだけに、今回の騒動の行方が注目される。
