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最高税率の引き上げでどれだけ税収が増える? 総選挙を前に研究者が試算

総選挙を前に、各党が所得税の最高税率の引き上げを訴えている。1Newsが転載した学術メディア「The Conversation」の記事で、研究者のペール・エベセン・スコウ氏とノーマン・ジェメル氏が、その税収効果を解説している。緑の党は現行39%の最高税率(年収18万ドル超に適用)を45%に、テ・パティ・マオリは別の所得基準で48%に引き上げる案を掲げる。

両氏は、単純に税率を上げれば税収が増えるわけではないと指摘する。納税者は、ボーナスの受け取り時期をずらしたり所得の計上方法を変えたりするほか、働く量を減らすこともある。こうした反応の大きさを示すのが「課税所得の弾力性(ETI)」で、過去のNZの研究では約0.25とされている。

2024年の内国歳入庁のデータを使った試算では、18万ドルの基準を据え置いたまま最高税率を39%から45%にすると、所得が変わらなければ年約11億ドルの増収になる。ただ、納税者が申告所得を減らす影響を織り込むと約5億6000万ドルに縮み、さらに家計支出やGST(消費税)収入の減少も考慮すると、公的収入の増加は約3億ドルにとどまる。

税率を上げても税収が増え続けるわけではなく、ある水準を超えると逆に減少に転じる。研究では、税収を最大にする税率はNZで約56%とされた。ただし高所得者の反応がより強ければ、その頂点は現在の39%に近づく可能性もあるという。なお両氏は、これらは選挙公約の公式な試算や予測ではないと断っている。課税の公平性と経済への影響をどう両立させるかが、有権者の判断材料の一つとなりそうだ。