ネットボール・ニュージーランド(NNZ)が、エリート国内リーグの民営化をめぐり、投資家のアナ・モウブレーさんとアリ・ウィリアムズさん夫妻との交渉を打ち切った。9月に基本合意書(タームシート)を交わしてからわずか8週間での破談で、RNZが詳しく報じている。
対立の核心は、夫妻が運営権を「コンセッション(一定期間の運営ライセンス)」として得るのか、リーグを完全に所有するのかという点だった。NNZは当初10年(更新権10年)、のちに15年+15年を提示したが、夫妻は無期限の権利を求めたとされる。夫妻側は「10年後に取り返される恐れがあれば投資はできない」という立場だった。一方でNNZのジェンナ・ウートン最高経営責任者は、NNZは対価を一切受け取らず、むしろ立ち上げ資金を拠出する内容だったと説明し、「ニュージーランドのネットボールの将来を守る形では成り立たなかった」と述べた。
財務面の課題も大きい。ANZプレミアシップは今季370万ドルの赤字で、そのうち約120万ドルは無料放送復帰のための中継制作費だった。新モデルでは各チームが約50万ドルのライセンス料を払い、年間約120万ドルとされる運営費も自前で賄う必要があった。マジックの担当者は「採算が合わない」と述べ、ミスティクスの幹部も資金確保には遠かったと明かした。南部のスチールだけが近い状況だったという。ウィリアムズさんは、3チーム分の民間投資家は確保し、スカイとTVNZの放送契約やスポンサーも用意していたが、正式契約前には署名できなかったと話している。
最も影響を受けたのは選手たちだ。18人が来季は主にオーストラリアの国内リーグへ向かう一方、ペタ・トエアバさんやマーティナ・サルモンさんら現役シルバーファーンズ数名を含む選手が契約のないまま、ワールドカップイヤーの2027年を迎える。選手会は「商業上の争いの巻き添えになった」と訴え、双方を交えた調停を求めている。NNZは代替のリーグ案の検討に移るとしている。
