Oamaruを拠点に、近隣都市への出張対応もこなす電気工事士・まささん。
日本でのキャリアを手放しニュージーランドへ渡り、7ヶ月前に自身の電気工事ビジネスを立ち上げた起業家です。
現地のローカル市場で着実に信頼を積み上げながら、今もなお事業を拡大中。
そんな“現在進行形で挑戦を続ける”まささんに、「攻めの移住」のリアルと、その裏側を伺いました。
※記事の最後に、直美さんに直接、お庭について相談できるイベントの案内があります。ぜひ最後までお読みください。
なぜ日本でのキャリアを捨て、「ニュージーランドの電気工事士」を目指したのですか?

一番の目的はニュージーランドへの移住と永住権の取得でした。その手段として、結果的に電気工事士という職業に就いた形です。
日本では電気系の設計・開発の仕事をしていて、電気工事士の資格も持っていました。移住を考え始めた段階でビザアドバイザーに相談したところ、自分の経歴を活かして電気エンジニアまたは電気工事士としてワークビザ取得を目指す方針となりました。
その中で最終的にオファーを受けたのが電気工事士の仕事で、それが今のキャリアにつながっています。
職人がリスペクトされるNZの環境は、日本と何が最も違いますか?
こちらで働いていて感じるのは、職人の仕事が「専門職」として自然に尊重されていることです。
現場でクライアントと接していると、「プロに任せる」という前提で信頼してくれる方が多いと感じます。電気工事は資格が必要で、安全にも直結する仕事なので、その専門性が社会的に理解されているのだと思います。そのような背景が、職人の仕事へのリスペクトにつながっているのかなと感じています。
永住権取得という高いハードルを、どう計画的に乗り越えたのでしょうか?
移住を考えた最初の段階でビザアドバイザーに相談して、自分の場合にどのルートが最も現実的で永住権取得の可能性が高いのか、道筋を立てたのが一番大きいです。その計画に沿って一つずつ進めていきました。
また、電気工事士としてニュージーランドで必要な資格の取得も進めました。試験や手続きなどクリアすべきことはいくつかありましたが、移住の計画の一部として取り組んできました。
途中、コロナによる経済不安やビザポリシー大幅変更の話などもあり、計画通りに進むか不安になったこともありましたが、結果的には当初の予定通りに永住権を取得することができました。
普段の現場では、具体的にどのような仕事にプロの腕を発揮されているのですか?
電気工事に関連する法規制は変更されることもあるので、常に最新のルールや基準を追いかけ、現場に正しく反映させることは必須です。
また例えばリノベーションの現場では、過去にオーナーがDIYで電気工事をしているケースも少なくなく、その施工が安全基準を満たしていないこともあります。さらに、これまでの経験から、小さな異変や兆候を手がかりに電気設備の劣化や損傷を早い段階で見つけることもあります。
専門職として、常に安全な仕事を提供することが第一だと思っています。
コネの強い現地市場で、移住者が仕事を勝ち取る上での「最大の壁」は何ですか?
一番の壁は、相手にとって自分が「どこの誰だか分からない状態」から信頼を積み上げていかなければならないことだと思います。さらに、英語ネイティブではないというディスアドバンテージもあります。
ただ、自分は電気工事士としての専門知識と経験があるという自信があります。結局は、丁寧に良い仕事を続けていれば、それを見てくれる人がいて、評価され、紹介にもつながっていくと考えています。
実際にこれまで、クライアントが知り合いにおすすめしてくれて依頼につながったり、仕事の丁寧さを気に入ってくれてリピートしてくれているクライアントのケースが多いです。
太陽光発電への注力や「日本人ならではの細やかさ」に、どのような可能性を感じていますか?


太陽光発電は今後さらに伸びる分野だと思っています。電気代も上がっていく中で、自家発電で節電できるメリットは大きいですし、蓄電池も安くなってきていて導入のハードルは以前より低くなっています。
すでにオーストラリアではかなり普及していて導入率は住宅の約3軒に1軒だそうですが、ニュージーランドはまだ約27軒に1軒程度といわれていて、これから普及が進む余地が大きいです。
太陽光発電は、パネルの向きや角度によって発電効率が変わるので、「どう設置するか」という現場レベルの設計が大事になります。そういった意味で、正確に設置できる日本人の細やかさは大きな価値になると思いますし、クライアントの利益にも直結すると感じています。
個人的にも、以前日本で太陽光発電のインバーター開発に携わっていた経験があります。その知見を活かし、発電効率を考慮した設置方法の設計から最終的な施工まで一貫して対応できる点が、自分の強みになっています。
移住によって手に入れた、家族との暮らしや教育環境の満足度を教えてください。


移住を目指した理由の一つに、時間的により余裕のある暮らしをしたいという思いがありました。
今は平日でもだいたい17時には帰宅できて、家族で一緒に夕飯を食べて、その後もゆっくり過ごす時間があります。こうした生活環境にはとても満足しています。
教育面については、長男がYear2ですが毎日楽しそうに学校に行っているので、それだけで今は十分だと感じています。地方なので、都会のような文化施設がもう少しあればと思うこともありますが、その分周囲にはたくさんの自然があり自然の中で遊ぶのが当たり前になっているので、それはそれで良い環境だと思っています。
日本人の若手を雇用し育てたいという目標の先にある、本当の想いとは?
今は独立したばかりでまだ自分の目の前のことで精一杯ですが、将来的には、かつての自分と同じようにニュージーランドに移住したい日本人の電気工事士を受け入れて、サポートしたいという目標があります。
自分自身、移住と永住権取得を通して人生の選択肢が広がりました。その機会を、これから来る人たちにもつないでいけたらと思っています。
また、今後もっとビジネスが安定していけば地域に還元できることも増えると思うので、そうした形でコミュニティにも貢献していきたいという思いもあります。
将来の目標はたくさんありますが、まずは日々の現場で良い仕事を積み重ね、ビジネスを軌道に乗せることが当面の一番の目標です。
【イベント告知】まささんに直接相談できるチャンスです
6月20日にクライストチャーチで開催されるイベント「With Love, Japan」に、まささんも参加されます。当日は「住まいの無料電気相談」を実施。ヒートポンプの設置位置、中古物件の電気設備の注意点、ソーラーによる節電効果など、プロの視点からアドバイスが受けられます。具体的な相談がある方は、ぜひ写真などをお持ちの上、お気軽にご来場ください。
日本文化体験型イベント『With Love, Japan in Christchurch』
・入場料無料(一部有料ワークショップあり)
・日時:2026年2月20 10:30-16:00
・場所:St Peter's Anglican Church in Upper Riccarton
Lime Electrical Services
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