ビザ・仕事紹介パッケージを利用する際には要注意
永住権大改正は8月24日に決定
2026年8月24日から施行される新しい技能系永住権制度について、ついにビザルールが発表されました。今回の改正は大規模なもので、移民局も移民アドバイザー向けに2回のウェビナーを開催する予定です。私自身も参加し、今後の審査方針について正確に把握したいと考えています。ちなみに、今回のビザルール改正について移民局から送られてきた添付資料の総ページ数は実に523ページにも及びました。特に、SMC申請の増加が見込まれることから、審査官を増員するとのことですが、クライアントの皆様の案件が、ビザルールに基づき、公正かつ適切に審査されることを願っています。
山のように届く移住希望メール
実は、最近気になっていることがあります。
ほぼ毎日のように、ニュージーランド国内外から「ワークビザの申請代行と仕事紹介をして欲しい」というテンプレートメールが届くのです。
このようなメールの場合、情報だけを得て連絡が途絶えたり、「検討します」と言ったまま音信不通になったりするケースがほとんどです。そのため、現在はご相談内容を精査し、全てのお問い合わせに返信することは控えさせていただいております。
「できれば移住したい人」と「何としても移住しなければならない人」との間には大きな違いがあります。私自身の時間にも限りがあります。私自身は、後者のように切実な事情を抱え、真剣に将来を切り開こうとしている方々のお力になりたいと考えています。ちなみに、弊社では法的リスクが高い為、仕事紹介サービスは提供しておりません。
しかし、そのようなメールを受けるたびに、ある疑問が頭をよぎります。それは、ビザ申請代行と仕事紹介サービスのパッケージを利用している人たちは、一体いくら支払っているのだろうかということです。
仕事探しとビザ申請で弁護士が約77,000ドルを請求
RNZの2026年5月18日の報道によれば、弁護士に対し、ビザ申請代行と仕事紹介サービスを組み合わせた高額なパッケージ料金を請求したとして苦情が申し立てられ、その後弁護士懲罰裁判所が審理していました。同報道によると、申立人のパッケージ料金はNZD26,000からNZD77,000に達していたとされています。
さらに、弁護士を管轄するNew Zealand Law Societyにクライアントが苦情を申し立てた場合、USD50,000の支払い義務を負うことや、紹介先の会社を24か月以内に退職した場合には、1か月につきNZD1,000の違約金を支払うことを定めた条項が契約書に含まれていたとされています(Law Society, 2026年5月21日)。
弁護士懲戒裁判所は、申立人らが契約書どおりのサービス自体は受けていたことを認めたものの、彼らに請求した料金が、「極端に過大」であると判断し、8名の申立人に対して料金を減額するよう命じるとともに、当該弁護士の行為が弁護士としての職業上の義務に反する行為であると認定し、懲戒処分を下しています。(同上)
また別のケースでは、仕事紹介会社であったProlink NZ Limited (現在は閉業)のサポートを受けてAEWVを取得した一部の移民は、実際には十分な労働時間を与えられず、場合によっては無職の状態に置かれていたと報じられていました。さらに、ある移民はAEWV、パートナービザ、仕事紹介を含むパッケージとして約NZD37,000相当を中国の代理店に支払ったと報じられています(RNZ、2024年11月6日)。
ビザルールでは、Recruitment Cost (採用コスト)を従業員が負担する行為は禁止されています。採用コストには、求人広告費や人材紹介会社への手数料なども含まれます。「仕事紹介料」や「斡旋料」と称して請求される費用についても、その実態によっては、採用コストに該当すると判断される可能性があると考えます。実際、この点については元移民官である移民アドバイザーとも意見交換を行いましたが、同様の懸念を持っていました。
雇用主が負担すべき申請費用と申請代行料金を、ビザ申請者が負担していないか
さらに重要なのは、Employer AccreditationやJob Checkの申請費用、さらにはそれらに関する移民アドバイザー費用についても、雇用主が負担しなければならない採用コストに含まれるという点です。
したがって、本来雇用主が負担すべきEmployer Accreditation費用やJob Check費用、あるいは関連する移民アドバイザー費用を雇用主が負担せず、AEWV申請希望者がAEWVのパッケージ料金として支払っている場合には、かなりリスキーだと考えています。
違反が認定された場合、最悪のケースではEmployer Accreditationやビザの取消しにつながる可能性があります。さらに深刻なのは、ビザが取消となった場合、その影響はニュージーランド国内だけにとどまらないという点です。多くの国のビザ申請書には、過去にビザを拒否されたことがあるか、取消を受けたことがあるかを申告する欄があります。そのため、一度ビザの取消しや移民法違反が認定されると、その後の他国へのビザ申請においても不利に扱われる可能性があります。
海外移住は人生を変える大きな決断です。安易な選択によって、永住権だけではなく、海外移住という夢そのものを失うことになってはなりません。
このコラムは、一般的なビザおよび移民法に関する情報を提供することを目的としており、法的助言を目的としたものではありません。執筆者および弊社は、本コラムの内容に起因する損害について、一切の責任を負いません。また、免責事項も含めて本コラムの無断転載および改変を禁止します。政府公認の移民アドバイザーは、移民アドバイザーライセンシング法に基づき、ニュージーランド政府からライセンスを取得しています。執筆者はこのライセンス(フルライセンス)により、単独で移民に関する法的助言および全てのビザ申請代行を行う法的業務を提供することが認められています。移民アドバイザーと直接やり取りをせずに、無資格者を介して移民アドバイスを受けるなどのやり取りをする場合、違法行為であり、処罰の対象となる恐れがあります。また、移民アドバイスを受ける際は、トラブルや不利益を避けるためにも、政府団体IAAのウェブサイトでアドバイス提供者のアドバイザー番号とその種類を必ずご確認ください。ライセンス発給歴も確認できます。(アドバイザー番号の最初の4桁はアドバイザー資格申請年を示しています。)移民アドバイザーの中でも特定のビザカテゴリー限定でアドバイスを行うことが認められている Limited Licence 保持者については、どのビザカテゴリーについてアドバイスが可能なのか必ずご確認ください。弊社は無料のビザ相談所ではございません。ビザ申請者の気持ちが痛いほどわかる、本コラムの執筆者であるニュージーランド政府公認の移民アドバイザーが、日本人のお客様に対し、直接、日本語にて受任から審査結果に至るまで一貫して責任を持って対応し、ビザ取得に向けて尽力しております。難しいケースにおいても、約100%の成功率です。(執筆日2026年6月25日)
- Aki Yamasaki (カンタベリー日本人会協賛会員でGoogle Review5.0のNew Zealand Visa Partner (ニュージーランドビザ申請代行センター)代表およびNZ政府公認移民アドバイザー)
- 9年目のベテラン移民アドバイザー。ニュージーランドに移住して27年目。TOEIC満点、英検1級取得。Master of Business, BSocSci (心理学)、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得。現在は大学院ロースクールに在籍。雇用法、ビジネス法、商法も大学で学ぶ。NZ国家資格者である移民(ビザ)アドバイザー(ライセンス番号201701307)およびNZ公認教育カウンセラー(ライセンス番号2430150)ほぼ全てのビザ申請を最終的に発給に導く。自身の申請経験をきっかけに、ビザ申請者の気持ちが分かる熱血派の移民法専門家になる。移民法、ビザルールに関する法的助言提供、ビザ申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成だけでなく、単独で移民保護裁判所の法定代理人にもなれるフルライセンスアドバイザーであり、案件を最初から最後まで担当。緊急時は時間外も対応。却下決定をも覆し、不法滞在、申請却下歴、入国拒否歴、警告があるケースや弁護士でも却下されたケースさえも成功に持ち込む。法律知識、分析力、移民局への弁論書に定評があり、多数の感謝状を頂く。(審査官からも称賛を得る)弊社で申請代行可能か無料査定中。質問への回答を含む法律相談は有料(ご相談後2か月以内に申請代行サービスにお申込み頂いた場合は、相談料を相殺)。本気でビザを取得したい方のみの限定受任。法的助言や弁論書作成、移民局とのやり取りを含む申請代行または契約前の有料相談(1時間まで$260+GST)のお申込はフォームにご記入後送信下さい。NZ国内外オンライン対応。電話番号(NZ)02108319214(お電話は有料相談や申請代行についてのお問合せのみ)平日NZ時間9時から19時まで(月曜から金曜)
- info@nzvisapartner.com
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