移民制度の“Reset”が、政府により発表になりました。
国境完全復旧後は、以前のような“Immigration setting”には戻らない
病気の移民大臣の代わりに、Stuart Nash経済及び地方発展兼観光大臣が登場して行われた記者会見。NZに雇用を創出する投資家(対象人数200人)の入国が緩和されること以外は、詳細に欠ける内容だったことは否めません。
しかし、“Genuine(正真正銘)な人手不足を補う労働者に門戸を空ける”、“国境が完全に復旧した時には、それ以前のImmigration Setting(移民制度?)で元栓を空ける余裕はない“というコメントから、今後、何か根本的な改正もあり得るのではと感じました。実際、アーダーン首相も、金曜日に、”低Skillで低賃金職から、高Skillの移民呼び込みにシフトして、GenuineなSkill不足に対応する”と語っていました。(Newshub, 5月14日)
更に、今後、SMC、就労ビザ、パートナービザの改正に入るということも同時に発表。“パートナービザの就労権利”が改正の対象となることに、オープンワークが廃止される可能性も出てきたので、非常に心配しています。
因みに、Specific purpose, Short term business(起業家ビザ)、訪問、ワーホリ、パートナー以外の家族ビザ(扶養子女など)と人道的カテゴリー(難民)については、改正の予定は現時点ではないことも同時に言明していました。
先週金曜日のニュースで衝撃が走る
先週金曜日(5月14日)午後に、移民アドバイザー、弁護士の業界トップともいえる職能団体NZAMIが、 “審査官がまだ割り当てられていないSMC永住権申請をLapse(失効)させ、返金すると移民局が月曜日(5月17日)に発表することを信じている”との声明を発表。(Scoop, 5月14日) 前述の通り、実際はそのような発表は今回ありませんでした。しかし、移民局はSMCについてどのようにてこ入れするのか(EOI選出ポイント引き上げなどのマイナーチェンジなのか、根本的に新しいシステムに移行するのか)、大変気になるところです。
移民局が過去行った異例の措置
個人的に、前述のNZAMIの懸念は荒唐無稽だとは思っていません。実際、過去に、移民局が未決の永住権申請を“失効”させたことがあります。SMCの前身でEOIがなかったGeneral Skills Categoryにて、2002年11月20日以前に申請し、2003年7月1日までに審査結果が出ていないケースについて、Immigration Amendment Act2003の第6条を根拠に、ジョブオファーなどを持っていない移民からの申請を失効扱いにし、返金した、というものです。(同法は、現在廃案になっています。)
この時に、失効された理由は、過去2年にわたり、増えに増え続けた永住権申請を全て審査した場合、SMC導入に間に合わないから、ということでした。(NZG,2003年7月1日)因みに、現在未決のSMCビザ申請は、前述の記事(Sccop,5月14日)によると、約30,000件。選出されていないEOIに関しては、今年3月時点で約7,000件です。(コラム参照)
視点を変えることで道が拓けるかも
日本の旅行先としては北海道が一番好きで、高校生の時に、阿寒湖にあるお土産物屋さんで一宿一飯のお返しに、鮭をかじる木彫りの熊などを販売していたこともある位です。ある時、青春18きっぷで、鈍行で旅行中に、札沼線という路線の最終駅である新十津川という駅に行ったことがあります。その駅はなかなかレアで、始発駅である札幌までは(乗り継ぎで)一日3本しか通っていませんでした。しかし、その駅から2キロほどの滝川駅から札幌までは一時間に何本も電車が走っており、簡単に札幌まで行くことが出来ます。この時、視点を変えることで道が拓けることを実感しました。(残念ながら、札沼線の一部廃線に伴い、現在、新十津川駅は廃駅となりました。)
ビザ申請も同様に、今の状況を分析し、審査官がどのように審査するのか、今後はビザルールがどのように変わるのかなどを予測することで、ビザ発給の可能性が出てくることがあります。昨今のビザをめぐる状況では、全く楽観視出来なくなりましたが、希望を捨てずに、今出来ることから進めて頂けたらと思います。
本コラムは一般的なビザ、移民法等の情報提供で、法的助言を目的としていません。本コラムの内容等に起因する損害について、執筆者及び弊社NZVPは一切の責任を負わないものとします。内容の無断転載は禁止します(5月17日執筆)
- Aki Yamasaki
- New Zealand Visa Partner Limited(ニュージーランドビザ申請代行センター)代表。NZ政府公認・移民アドバイザー(Licence No. 201701307)/NZ公認教育カウンセラー。カンタベリー日本人会協賛会員。Google Review 5.0。
- ニュージーランド移住27年目、移民アドバイザー歴9年目。TOEIC満点、英検1級。Master of Business Lincoln Uni、Bachelor of Social Science (心理学) Waikato Uni,、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得し、現在も大学院ロースクールで法律を学ぶ。
- 一般的なビザ申請だけでなく、申請却下歴、犯罪歴、移民保護裁判所などの困難な案件にも対応。移民法に基づく法的助言、申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成等一貫して担当する。却下後の不服申立て、犯罪歴・病歴を伴う案件、移民大臣による特別な例外許可を求める案件、さらに弁護士や他の移民アドバイザーでもビザ取得に至らなかった案件についても、ビザ発給へ導いた実績を有する。 コロナ禍でビザ許可率が低下していた時期に、かつ素行要件にも抵触していた2件のビザ申請を除き、これまで受任したビザ申請の成功率は100%。評判の高い移民アドバイザーや留学エージェントからも案件の紹介を受けている。
- 法律分析と移民局への弁論書に定評あり。本気でニュージーランドのビザ取得を目指し、「応援したい」と思える案件のみ厳選して受任。弊社で申請代行可能かどうかの査定は無料。
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