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第54回 身近に起こる強制送還と特別永住権却下率20%

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第54回 身近に起こる強制送還と特別永住権却下率20%

ャコビッチだけじゃない!身近に起こる強制送還。

 

移民局の指示に従うと再入国禁止になっていたかも

意図せず不法滞在になってしまった私のクライアントさんに今年も幸先よく、22年第一号となるビザが発給されました。昔はInterim visaが申請却下と同時に失効していたビザルール改正が2018年に改正され、以降は不法滞在する人は少なくなりました。

この方との相談の翌朝、移民局に確認したところ、既に3か月近く不法滞在していることが判明。不法滞在者向けのビザ要請は可能であるが、それをした段階で、強制送還手続きに入るかもしれない為、なるべく早く出国することを勧められます。実はあまり知られていないことですが、NZの場合、不法滞在者を強制的に飛行機に乗せる以外にも、移民保護裁判所への提訴期限内である42日以内に訴えを起こさずに、そのまま不法滞在を続けた後に自主的に出国した場合も、移民法の定めで強制送還されたこととして扱われてしまいます。移民局のアドバイスに従いそのまま帰国していたら、今後2年間NZ再入国禁止、及び他国への入国すらも難しくなっていた可能性が有ったのです。

NZにどのような貢献が出来ますか?

このビザ要請で成功する為には、1)なぜ出国していないのか、2)滞在しなければいけない事情、そして、3)NZにどのような貢献が出来るかという3点をきちんと説明する必要があります。ヒアリングをして証拠を集めた後、移民法だけでなく、国内法、国際法そして客観的証拠と共に、意図的に不法滞在したわけではないこと、日本政府による入国制限があること、かなりのスキルをお持ちの方であることなどを主張しました。

ここで一番恐れていたのは、このビザ要請手続きは移民局が審査自体拒否することが出来ることでした。いつ強制送還命令が出てもおかしくない中、審査結果を待っていたのですが、移民局に交渉したところ、1か月以内で、予想に反して3か月のビザの発給を許可する旨連絡がありました。(通常は、審査に最大4か月ほどかかるようです。)実際のビザラベルを確認したところ、発給期間が2か月だったので、慌てて修正してもらうというオチがありましたが。

身近にある強制送還例

1日でも不法滞在になった時点で即日強制送還命令を出すことが出来るLimited Visa以外は、通常、42日以内の不法滞在の場合は強制送還にならないと思います。(それ以降のビザ申請の審査が厳しくなることは予想されます。)

因みに、虚偽情報を提出していたり、不法就労していたと判断された場合は、永住権発給後、何年経っても取り消されて強制送還になることがあります。ビザサポートする際に雇用主が虚偽情報を提出した場合は、ビザサポート自体出来なくなります。

この虚偽情報の認定ですが、判例により、ビザ発給のためにだまそうとしたという犯罪意志の有無がポイントになります。

また、アドバイザーや弁護士による代理申請を通じて、間違った情報を出した場合も、基本的にビザ申請者の責任になります。

特別永住権の却下率が高い

移民局内で異なる統計が公開されているので、困惑しています。2021 Resident Visa Processing Timesの情報に従えば、今のところ特別永住権申請で却下された方(Failed criteria)は0。しかし、全てのビザの発給、不発給が掲載されている1月5日発表のスプレッドシート(Resident decisions by financial year)には、3184件の申請に対して、543件が却下となっています。その却下率は約20%。(リンクは貼れないので、ご自身でご確認下さい。)私が思うに、現時点では(Failed criteria)特別永住権自体の条件を満たさずに却下された人がいなかったので最初の統計では0。ただし、病歴、犯罪歴や現在のビザ発給条件など基本的なビザ条件等、他の理由でビザが発給されなかったケースを2つ目の統計でビザ却下としてカウントされているのかと推測しました。(移民局に問い合わせたところ、わからない、却下された人の数を書き忘れたんじゃない?と言われましたが。さすがにそんなトリッキーなはずはない。)

ここ最近、「この資料が必要になる」「この点について移民局から指摘される」「この点警告がついているのでは?」と当方が心配することが全て現実になることが続いています。経験から感じることなのかもしれませんが、現実になるとやはり大変ではありますので、アドバイス通り対応頂けると大変助かります。

差し当たって現在一番心配しているのは、1か月半経って2338件しか特別永住権の発給がなされていない点と、それに伴う短期ビザ審査の遅延かもしれません。皆様も早めにビザの延長手続きをされることをお勧めします。

本コラムは一般的なビザ、移民法等の情報提供で、法的助言を目的としていません。執筆者及び弊社は、本コラムの内容等に起因する損害について、一切の責任を負わないものとします。内容の無断転載を禁止します(1月25日執筆)。

 

 
Aki Yamasaki
New Zealand Visa Partner Limited(ニュージーランドビザ申請代行センター)代表。NZ政府公認・移民アドバイザー(Licence No. 201701307)/NZ公認教育カウンセラー。カンタベリー日本人会協賛会員。Google Review 5.0。
ニュージーランド移住27年目、移民アドバイザー歴9年目。TOEIC満点、英検1級。Master of Business Lincoln Uni、Bachelor of Social Science (心理学) Waikato Uni,、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得し、現在も大学院ロースクールで法律を学ぶ。
一般的なビザ申請だけでなく、申請却下歴、犯罪歴、移民保護裁判所などの困難な案件にも対応。移民法に基づく法的助言、申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成等一貫して担当する。却下後の不服申立て、犯罪歴・病歴を伴う案件、移民大臣による特別な例外許可を求める案件、さらに弁護士や他の移民アドバイザーでもビザ取得に至らなかった案件についても、ビザ発給へ導いた実績を有する。 コロナ禍でビザ許可率が低下していた時期に、かつ素行要件にも抵触していた2件のビザ申請を除き、これまで受任したビザ申請の成功率は100%。評判の高い移民アドバイザーや留学エージェントからも案件の紹介を受けている。
法律分析と移民局への弁論書に定評あり。本気でニュージーランドのビザ取得を目指し、「応援したい」と思える案件のみ厳選して受任。弊社で申請代行可能かどうかの査定は無料。
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