来年3月から施行されます。
ACT党、永住権に関する政策を修正
前回のコラムでは、2〜3年先を見据えてニュージーランドへの移住計画を立てたとしても、実際に移住する頃にはビザ制度が大きく変わっている可能性がある、というお話をしました。ニュージーランドの移民政策は頻繁に見直されており、現在は永住権取得への道が開かれている職種でも、数年後には申請条件が変わっていることは珍しくありません。ニュージーランドへの移住を目指している方には、この点を常に頭に入れていただきたいと思います。
以前のコラムでも取り上げましたが、現在の連立政権の一角を担うACT党は、現行のPermanent Resident Visa制度を廃止するという政策を打ち出していました。しかし、10月26日に発表された公約では、その方針が一部修正されました。 具体的には、すでにPRVを保有している方については、新たな制度を遡及的に適用せず、現在認められている権利を引き続き維持する一方、今後新たにPRVを申請する方については、PRVの保持条件として5年間のうち730日以上ニュージーランドに滞在することなどを要件とする方針が示されています(Act Party, 2026年10月26日)。個人的には、今回の公約修正によって政策の本質が大きく変わったとは感じませんが、少なくとも、すでにPRVを保有している方にとっては、ひとまず胸をなで下ろす内容になったのではないでしょうか。
実は、私自身、まだ今回の選挙で投票を済ませていません。投票日当日までさまざまな分野の政策を総合的に検討した上で、自分の価値観に最も合致する政党に一票を投じたいと考えています。
Green Listから17職種が除外されることが決定
本日、11月3日、移民局から移民アドバイザー向けに新たな制度変更の案内が届きました。今回発表されたのは、2027年3月8日から、Green ListのTier 2に含まれる17職種をWork to Residence Visaの対象から除外するという変更です。
ただし、ここで誤解していただきたくないのは、Green Listから除外されることが、永住権を取得できなくなることを意味するわけではないという点です。
今回対象となる17職種については、Green ListのWork to Residenceでは申請できなくなるものの、SMCパスウェイを通じて永住権を取得できる可能性があります。
Green Listから除外されるもののTrades and Technician Pathwayの対象となる13職種
- Building Associate(Building Construction Supervisor)
- Automotive Electrician
- Diesel Motor Mechanic(including Heavy Vehicle Inspector)
- Motor Mechanic(General)
- Motorcycle Mechanic
- Panel Beater
- Vehicle Painter
- Metal Fabricator
- Welder
- Fitter(General)
- Fitter and Turner
- Fitter-Welder
- Metal Machinist(First Class)
Green Listから除外されるもののSkilled Work Experience Pathwayの対象となる4職種
- Crane, Hoist or Lift Operator
- Telecommunications Technician
- Paving Plant Operator
- Pressure Welder
すでにWork to Residenceを目指している方には移行措置も
今回の制度変更では、すでにWork to Residence Visaによる永住権取得を目指している方に対して、一定の移行措置が設けられます。
具体的には、2027年3月8日の改正前から、Work to Residenceの要件を満たす職務経験を積み始めている方については、一定の条件の下で、引き続きその経験を24か月の就労要件に算入できるとされています。
特別支援教育に関する4職種は、むしろ有利に
今回の変更には、申請者にかなり有利になる内容も含まれています。
以下の4職種については、これまでのWork to Residenceからすぐに申請可能なStraight to Residenceへ移行します。
- Special Needs Teacher
- Teacher of the Hearing Impaired
- Teacher of the Sight Impaired
- Special Education Teachers not elsewhere classified
Sterilisation Technicianの資格要件も変更
Sterilisation Technicianについても、Green Listの資格要件が変更されます。
今後、Green Listの対象になるのは、New Zealand Sterile Sciences AssociationのGraduate Member又はRegistered Memberである方に限定されます。
Career CounsellorはStraight to Residenceから除外
Career Counsellorについては、Green ListのTier 1から除外されることが決定しました。
永住権の申請段階や審査中になって、条件を満たしていないと分かるのが一番怖い
今回ご紹介した変更も、ニュージーランドの移民政策がいかに頻繁に見直されているかを示す一例です。
再度になりますが、すでに永住権の申請要件を満たしている方については、必要以上に申請を先延ばしにせず、できるだけ早い段階で申請を検討されることをお勧めします。
また、就労ビザを取得できたからといって、永住権申請も順調に進むとは限りません。むしろ、過去に取得した就労ビザが原因で永住権申請に支障が生じ、ご依頼をお断りせざるを得なかったケースも少なくありません。 経験者ならお分かりいただけると思いますが、永住権の審査結果を待つ時間は、かなり辛いです。永住権取得への道筋は、最初から慎重に固めておくことが重要です。 また、申請代行をお引き受けする段階では、必要書類や証拠が全て揃っているわけではないため、正式に受任したからといって、ビザの取得が保証されるわけではありません。むしろ、申請準備の過程で必要な証拠が揃わなかったり、新たな事実が判明したりするなど、予期せぬどんでん返しがあることがあります。だからこそ、申請者と移民アドバイザーが密にコミュニケーションを取り、問題が生じた際には速やかに対応できるようにしておくことが重要です。どれほど優秀な移民アドバイザーや弁護士でも、崩壊寸前まで傾いたジェンガを立て直すことは、かなり難しいです。だからこそ、就労ビザの申請段階から永住権取得を見据え、一つひとつの選択を慎重に積み重ねていくことが大切なのです。
このコラムは、一般的なビザおよび移民法に関する情報を提供することを目的としており、法的助言を目的としたものではありません。執筆者および弊社は、本コラムの内容に起因する損害について、一切の責任を負いません。また、免責事項を含む本コラムの内容について、無断転載、無断改変、二次利用、又はその内容を基にコラム・動画その他のコンテンツを作成する行為を禁止します。ニュージーランド政府公認の移民アドバイザーは、移民アドバイザーライセンシング法に基づき、ニュージーランド政府からライセンスを取得しています。執筆者はこのライセンス(Full Licence)により、単独で移民法に関する法的助言および全てのビザ申請に関する業務を行うことが認められています。 移民アドバイスを受ける際には、無資格者による違法な移民アドバイスや申請代行を避けるため、ニュージーランド政府機関IAAのウェブサイトにおいて、アドバイス提供者のライセンス番号およびライセンスの種類を確認することをお勧めします。ライセンスの発給歴についても確認することができます。(アドバイザー番号の最初の4桁は、アドバイザー資格申請年を示しています。) また、Limited Licence保持者については、助言を行うことが認められているビザカテゴリー等に制限がありますので、その範囲についても事前に確認することが重要です。 弊社では、本コラムの執筆者であるニュージーランド政府公認の移民アドバイザーが、お客様に対し、直接対応し、受任から申請、審査完了に至るまで一貫して案件を担当しています。お問い合わせはinfo@nzvisapartner.com まで。(執筆日2026年11月3日)- Aki Yamasaki
- NZ Visa Partner Limited ニュージーランドビザ申請代行センター® 代表。NZ政府公認・移民アドバイザー(Licence No. 201701307)/NZ公認教育カウンセラー。カンタベリー日本人会協賛会員。Google Review 5.0。
- ニュージーランド移住27年目、移民アドバイザー歴9年目。TOEIC満点、英検1級。Master of Business Lincoln Uni、Bachelor of Social Science (心理学) Waikato Uni,、移民法最高学位GDNZIA等15学位を取得し、現在も大学院ロースクールで法律を学ぶ。
- 一般的なビザ申請だけでなく、申請却下歴、犯罪歴、移民保護裁判所などの困難な案件にも対応。移民法に基づく法的助言、申請代行、移民局との交渉、面接同席、弁論書作成等一貫して担当する。却下後の不服申立て、犯罪歴・病歴を伴う案件、移民大臣による特別な例外許可を求める案件、さらに弁護士や他の移民アドバイザーでもビザ取得に至らなかった案件についても、ビザ発給へ導いた実績を有する。 コロナ禍でビザ許可率が低下していた時期に、かつ素行要件にも抵触していた2件のビザ申請を除き、これまで受任したビザ申請の成功率は100%。評判の高い移民アドバイザーや留学エージェントからも案件の紹介を受けている。
- 法律分析と移民局への弁論書に定評あり。本気でニュージーランドのビザ取得を目指し、「応援したい」と思える案件のみ厳選して受任。弊社で申請代行可能かどうかの査定は無料。
- NZ国内外オンライン対応
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